へその塩灸について 青葉区大町1丁目 Lifeはり・きゅう院
2015年04月06日
- 長いことブログをお休みしておりました。新年度に伴ってブログを再開したいと思います。今回は「へそ塩灸」について!「へそ塩灸」って何?!って方が多いと思いますのでまずは画像から。
このように、おへそにガーゼや手ぬぐいを乗せて盛り塩をし、その上でお灸に火を着け温かさを感じるまでお灸を続けます。「じわぁー」っとお腹全体が温まりとても気持ちが良いのです。おへそは「神闕」(しんけつ)というツボで臓腑機能を調整するところと東洋医学では考えられています。臓腑の調子が良くなると気血の流れが良くなり、身体に元気をもたらしてくれたり、腹冷えによる腹痛・下痢、腸の蠕動運動低下の便秘にもとても効果があります。また冷え性や機能的原因による不妊症に悩まされている方には基礎体温の低い方が多く見受けられます。「神闕」を温めることで冷え性の改善や骨盤内臓も温まり卵胞の成育や着床の機会を上げる効果が期待できます。
そして冷えとは関係なさそうですが、基礎体温の低下によってホルモンや自律神経が乱れますと心のバランスをも崩れてしまいます。うつ病など精神疾患の要因のひとつになりうるので内科的だけではなく心療内科的にも「神闕」を温め自律神経の働きを促し、精神安定を計ることで治療効果が期待できます。
「雷鳴ったらへそ隠せ」
小さい頃に「雷が鳴ったらおへそを隠さないと雷様におへそを取られてしまう」とよく言われました。こんなお三方に。。
この迷信ができた理由は「神闕」を温めることからきていると思います。雷が落ちるときは低気圧にともなって急激に気温も下がります。そのため、「神闕」を覆うことで冷えをカバーし体調を崩さないようにとする養生の術に、日本独自の民間信仰の雷神様に役割を当てたのではないでしょうか。(ヘソを隠すときは姿勢が前かがみになり、頭の位置が低くなります。雷はより高いところに落ちる性質がありますから、ヘソを隠せば、雷に打たれる確率が減るという説もあります)